こんにちは。
桑原通夫です。
第一生命が危ない・・
という話です。
保険会社の収益とは
保険収益＋運用収益の
2つがあります。
第一生命の当期純利益は1923憶
という発表がありましたが
その中には含み損益分が
入っていません。
保険会社の収益源は・・
保険料収益と運用収益の
2つです。
第一生命は
1900憶の利益だったが
含み損が入っていなかった・・
含み損を入れた包括利益は
マイナス1.3兆円の赤字だった・・
という事です。
第一生命の資産は
全体で50兆もあります。
その資産運用の多くは
第一生命の資産運用の実績は
昨年でマイナス5兆円でした。
有価証券が1年で大きくマイナス
しているのです。
金利が下がる→債券価格は上がります。
金利が上がる→債権価格は下がります。
という事は、債券運用をしている
生命保険会社にとって、金利の上昇は
恐怖でしかないのです。
一般的に言えば、
余剰資金のある人は
お金を現金か・・債権かに
分けています。
使い方で言えば流動性のある現預金・・
が、便利です。
しかし現預金では
お金は増えません。
そこで現金を債権に変えます・・
景気回復のために
政府がお金を増やします・・
↓
当然、物価が上がります・・
↓
今度は物価を抑えるため、金利をあげます。
↓
金利が上がると・・債券価格は下がります。
銀行と違い、保険会社は
余剰資金は債券運用が中心です。
銀行のように他にお金を貸し出して
利益を得ることは出来ません。
債権価値が下がれば
運用資金も目減りすることになります。
つまり、金利上昇は
保険会社にとっては、
恐怖でしかない・・
第一生命も
運用収益がダメな今・・
保険収益が大事になります。
ところが・・第一生命は
定期付終身保険などという
中途半端な商品が
足を引っ張っているのです。
東京海上の保険収益が49％・・
ありましたが
第一生命は・・僅か3％・・
でした。
そこからさまざまな経費を引けば
大幅赤字・・の決算でした。
それなのに当期利益1900億という
発表です・・
しかも株主配当率は3.4％です。
どういう事ですか？
22年度の第一生命の収支は
実はマイナス5000憶と
言われています。
保有資産である債権を売って
やりくりしていたのです。
同じ保険会社である
東京海上はプラス49％だった・・
第一生命はなぜ？ここまで
追い込まれたか・・
その理由として・・
商品を複雑化しているから・・
という事があげられています。
その最もいい例が・・
定期付終身保険などという
中途半端な商品を作ったことです。
これが足を引っ張っている・・
そもそも生命保険というのは
終身保険が当たり前で、
生涯にわたり保険料収益があります。
それなのに、保険会社の支払いは・・
1人に生涯で1度きり‥です。
当たり前ですが・・どんな人でも
たった一度支払うだけで
いいのです。
日本社会は高齢化社会で、
中々人は死にません・・
つまり保険料を納める期間が長く
なっているのです・・
これは保険会社にとっては追い風です。
だから・・生命保険商品を中心に
やっていれば
保険会社が危うくなる事など、
あり得ないのです。
生命保険は長寿化になるほど
追い風になる・・
収入期間がながくなる・・
支払いは必ず1回だけ・・
だから生命保険が最強の商品です。
対して、医療保険は・・
同じ人が何度でも請求します・・
状況により支払い回数が大きく
増えることもあります。
商品はシンプルの方がいいのです。
なのに第一生命は、いろいろと
複雑な商品にしました。
結果として経費が増加・・
保険料の支払いも増えた・・
運用収益が2％なのに対して
株主配当が3.4％もある・・
これでは資産を食いつぶすことに
なります。
50兆の資産で2%の運用益・・
その資産を直近で5兆円減らした・・
それが今の第一生命の現状です。
という事は
当期純利益1900億どころか・・
含み損を入れた 包括利益は
マイナス1.3兆円の大赤字だった・・
という事です。
第一生命は資金繰りで終われている・・
と見るのが
正しいのです。
どうする・・第一生命・・
商品を見直して
シンプルにするしかありません・・
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