こんにちは。
桑原通夫です。
テスラがトヨタを追い抜いたって、
そんな話がどこから来るのか・・
2020年7月1日の米株式市場で、
テスラ株が上昇した結果、
同社の時価総額は2072億ドル、
1ドル107円50銭換算で
22兆2740億円となり、
約5700億円の差で
これまでトップだったトヨタを
抜いた・・という事でした。
時価総額とは、発行済み株式総数に
おける株価の総額ですから
発行済み株式数×株価 となるわけで
一般的には企業の実力を示す指標の
1つとされています。
では、テスラは実力があるのか・・
ということになりますと
ちょっと違うようです。
テスラは、トヨタのように過去に
多くのクルマを販売してきたわけでは
ありません。
イーロン・マスク氏が投資家から
資金を集めて立ち上げた会社です。
テスラは毎年数十億の投資を
受けている企業です。
トヨタのようにコツコツと
車一筋に努力・研究を積み重ねて
時価総額を大きくした会社とは
違うのです。
2019年にテスラは世界で
約36万7500台を
販売しました。
しかし・・その実態は売れば売るほど
赤字ともいわれています。
普通の自動車メーカーであれば
クルマを販売して利益が出ないのでは
倒産してしまいます。
ところがテスラは潰れません・・
企業の倒産は赤字でも、
キャッシュフローがまわっていれば
潰れたりしません。
イーロン・マスク氏が
投資家から期待されている限り
お金を集めることができます。
テスラがEV車を作っているのも
車を売って消費者から
お金を儲けるためではなく
投資家からお金を集めることが
目的なのです。
投資家は・・イーロン・マスク氏に
期待をして‥投資をしているのです。
目先の利益というよりも
将来テスラがEV市場で
一人勝ちする時代が来たときに、
しっかり配当利益を確保できればよい・・
という考えなのです。
投資マネーを元手にするという
自動車メーカーは・・
もちろんテスラが初めてです。
その辺りが、テスラが自動車業界の
異端児といわれる要因です。
では・・トヨタとテスラを別角度から
比べてみましょう。
販売台数では・・
2021年のテスラは・・93万台です。
一方のトヨタは・・1094万台です。
全く比べ物になりません・・
技術的な角度からすると・・
性能は世界一の水準です。
10年そこそこの会社では
太刀打ちできません。
一時はドイツもEVに切り替えようと
しましたが、
EVの限界に気付きました。
トヨタのエンジン技術は
長年の蓄積のたまもので
簡単に他社にまねされるような
ものではないのです。
言いますが、
電気で全ての車を走らせようとしたら
とても自然エネルギーでは
間に合いません。
化石燃料を今以上に燃やしてＣＯ２
を増やすしながら
発電することになります。
また・・ガソリン車と遜色のない
EV車を作るには
まだまだ、多くの時間が必要です。
寒冷地では不向きだ・・とか
長距離の高速走行にも適していない・・
完全自動運転も‥さらにいろいろと
ハードルが高く、何十年も
先のことになりそうです。
モーターの寿命も
エンジンよりは短命です。
10年毎に増えていく
使用済みモーターの廃棄処分も
問題です。
クリーンエネルギーにこだわるなら
トヨタが開発している
水素エネルギー車の方が
水蒸気しか出さないわけで
誰が見ても優れています。
他でそれをやろうとしないのは
技術的に困難だ・・ということで
もっと簡単にできる車で
トヨタと対抗しようとしているだけです。
投資家の心は気まぐれです・・
いつなんどき・・イーロン・マスク氏
にとって代わる人物が現れ・・
何時鞍替えするか‥わかりません。
テスラは垂直統合だから・・
トヨタは水平分業だから・・
という人もいますが
歴史を見れば・・水平分業こそが
生産効率を上げ
世界を豊かにしてきたのです。
長くなりましたので終わりますが
太陽光発電についても
色々と問題が起こってきています。
明日はそれについて・・
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