こんにちは。
桑原通夫です。
トヨタの社長交代には
何があったのか・・
豊田章男社長は・・
「私はクルマ屋だからこそ、
トヨタの変革を進められた。
執行トップでもあるし、
マスタードライバーでもあり、
商品化決定会議の議長でもある。
内山田会長とともに
商品づくりをしてきた。
しかし・・
どうしても最後はクルマ屋の
枠を出ないクルマづくりに
向かっていたと思う。
I Love Carsの情熱が強いゆえに、
デジタルかつ電動化、
コネクティビティに関して
私はもう古い人間だ。
未来のモビリティはどうあるべきか
という新しい章に入ってもらうためには、
私自身が一歩引くことが今必要ではないか・・
との判断に至った。」
と言いました。
果たして・・本心か？
と疑う人もいますが、
どうも飾らない本音のようです。
そしてその裏には・・
トヨタならではの弱点が
見えてくるようです。
と言っても、世界のトヨタですから
技術力やマーケティング力では
やはり世界一だと思います。
ではどういう弱点か？・・と言うと
トヨタ車は人気があるにも拘わらず
欧米では、値上げが出来ず
1台当たりの利益率が安い・・
ということです。
直近9カ月間で見た
トヨタ車1台当たりの利益は
日本では・・
74万→110万となっていますが
北米では 22万→ 3万 です。
欧州でも 17万→ 2万 となっています。
アジアでは・・ 42万→43万で、
その他の南米やアフリカでも
17万→17万 と、変わりありません。
このように、欧米に偏って
利益が少ない・・というのは、
資源価格の高騰だけでなく
別の理由がある‥という事です。
北米や欧州で現地生産して
販売しているトヨタ車は
人気もあり、売れているが
単価がまだ低い‥という事です。
顧客の所得層が最も高い
北米や欧州で、値上げが出来ない
トヨタ車は・・
まだまだ、高級車ではないのです。
人件費の高い欧米で作って・・
価格が低ければ、
利益が出ないのは当たり前です。
だったら、即撤退して
アジアや日本で製造して
北米や欧州に輸出する方が、
儲かるはずです。
しかしそれが出来ない・・
というのは、トヨタはもはや
世界のトヨタになっています。
世界で一番多く、車を売っている企業です。
そこで各国では、販売を許す代わりに
日本を代表する企業ですから
政治的な思惑を無視できないトヨタは
割の合わない現地生産を無視できない・・
人件費の高い国での生産という条件を
飲まざるを得ない・・
本当なら、北米や欧州での
現地生産は辞めて
日本やアジアで作って、北米や欧州に
輸出するほうが儲かるわけですが
政治的な圧力もあり、飲まざるを得ない
という不利な勝負を強いられています。
トヨタは世界でもシェアで
圧倒しています。
販売数は北米で1位か2位というくらい
多くの台数を売っている。
その北米や欧州での現地生産を
続けなければならない・・のであれば
もっとブランド力を上げて
値段を上げる道しかないのです。
ブランド力の上昇が単価を
上げることに繋がります。
北米や欧州でも利益率が上がるには
より高級感のある
レクサスブランドで勝負をする・・
そこでEVもレクサス使用で行こう・・
という事らしいのです。
1台当たり127万の利益がある
テスラ車に対抗するためにも
大衆車→高級ブランドへ・・
そのためには、豊田章男社長から、
レクサスブランドに携わってきた
佐藤恒治氏に・・交代する。
4月より就任する佐藤氏は
トヨタ新体制発表会見で、
2026年を目標に次世代の
バッテリーEVをレクサスブランドで
開発していく・・と表明しました。
新体制で目指す進化とは・・
モビリティカンパニーへの変革である・・
そのためにトヨタは・・
電動化・知能化・多様化に
取り組んでいく・・
という事のようです。
それらを踏まえて、投資家の
予想では、トヨタ株は今後も
上昇する・・という事でした。
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