こんにちは。
桑原通夫です。
企業がつぶれるかどうかは
キャッシュフロー次第です。
企業は赤字でも
回っていれば潰れません。
逆に黒字でも、キャッシュフローが
滞れば、黒字倒産となります。
日本の中小零細企業は
7割が赤字です。
でも、7割も倒産しませんよね・・
キャッシュフローが回っていれば
赤字でも潰れないという
証拠になります。
キャッシュフローを回すとは
どういう事か？
本業で儲けることで、
営業キャッシュフローが生れ、
それを投資することで
投資キャッシュフローが生れ、
企業が自由に使える・・
フリーキャッシュフローが
増えることになります。
不足したら、借り入れを行う
などして確保しなければなりません。
なにかと投資家の間では
話題の『楽天』を例にとると
楽天市場やネット通販など・・
EC（電子マネー）が順調でした。
2017年～2021年の直近5年間で
フリーキャッシュフローが
2020年には、7000億もの
プラスになっていた・・
2020年の決算では、
営業キャッシュフローから
投資キャッシュフローを引いても
現金に大きなゆとりがあったのです。
注・・帳簿上は・・
しかし‥楽天グループの
フリーキャッシュフローは・・
2種類の合算でした。
楽天本来のFCFには・・
で得たお金と
楽天銀行の、金融で得たCFの2つがあり、
その内容は大きく違うのです。
分かり易く言えば、現金の中に
FCFではないものも入っているのです。
どういう事かというと・・
金融で得た現金は、あくまでも
顧客のもので、楽天が自由に使える
お金ではないのです。
つまり、楽天の場合は
ECで得たお金だけが本当のFCFとなり
金融で得た現金は、別物です。
当たり前のことですが、
銀行預金残高は・・
顧客から預かっているお金なので
楽天が使えるお金ではありません。
預金高は‥資産ではなく
預り金＝負債となるのです。
顧客の要望があれば、
直ぐに返さなければならない・・
だから楽天銀行で集めたお金は
国債などの
低リスクの金融商品でしか、
運用できないのです。
それを通信事業の投資に回していた・・
という事で、本来の意味での
キャッシュフローは・・
何と、5年連続でマイナスだったのです。
その数字が半端無い・・
2017年で、－761億
2018年 －1196億
2019年 －5370億
2020年 －4601億
2021年 －10979億
そして、直近2022年の
9カ月間では・・
－1兆5847億 だったのです。
ではどうやってキャッシュフローを
回していたのか？
ズバリ・・銀行からの
借り入れです。
楽天には他行より、1兆5700億の
借り入れがあるそうです。
ECでは黒字の楽天がなぜ？
そのような巨額の借金があるのか・・
その借金をしている理由が
通信事業への参入だ・・と
いわれています。
それは経営者の賭け・・というか
通信事業への過剰投資が
仇になっている‥というものです。
『トップが入れ込んでいる事業は
たとえそれがどれほど馬鹿げたものでも
部下たちによる、詳細な分析によって
指示される‥』という・・
衰退する組織の法則があるそうです。
正に楽天の今がそれか？
社長の度を越したエゴ・・というか、
設備投資に莫大なお金がかかると言われる
通信業界への参入が・・
引くに引けなくなってしまっている。
順調な楽天銀行まで、巻き込んで
キャッシュフローを回すことにしか
頭にない・・
そんな危機的な状況に陥っている・・
というのが投資家筋の見方です。
いつまで今のような自転車操業が
続けられるのか・・
倒れる前に通信事業から撤退するか・・
しかしここまで過剰投資して・・
熱くなっている社長を
社員が忠告しても、聞く耳はないでしょう。
まとめますと、通信事業から
撤退しない限り、楽天は・・
何時潰れてもおかしくない・・
というのが結論‥という事です。
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