こんにちは。
桑原通夫です。
岸田内閣はデフレ脱却には
従業員の賃上げがかかせない・・
と考えています。
その理由として・・長期的な経済成長には
消費を喚起させなければならない・・
そのためには消費が得意な労働者こそ
企業の利益を分配させなければならない・・
と考えているわけです。
対しまして、安倍総理が行った
アベノミクスは成功しました・・
安倍総理は、景気回復には
デフレの脱却以外ない・・と
考えていました。
そして物価下落の要因として
お金が少ないこと・・と考えたのです。
モノに対して‥お金が不足している。
そこで思い切った量的緩和政策を
実行したわけです。
これは大成功しました・・
ところが、アベノミクスでは企業側も
投資家達も、潤いましたが
どちらも・・・消費にはお金を回さず
貯蓄や再投資に回したのです。
賃金は上がらず、内部留保や
借金返済に回したのです。
前代未聞の大規模な量的緩和を
行ったにもかかわらず
消費に回らず、デフレ脱却とまでは
行きませんでした。
そこで・・岸田内閣は
不景気の原因がデフレという物価下落
であるという認識は・・同じですが
景気を回復させるためには
分配の見直しを図る・・とうことに
舵を切ったのです。
年3％の賃上げを企業側に
要求しました・・
企業利益を投資家に分配する
安倍総理に対して
利益を従業員に分配してこそ、
消費は活発になる・・
と考えたわけです。
果たして、寝ん3％の賃上げを
飲める企業がどれほどあるか・・
例え賃上げがあったとしても
長い間、低賃金にあえいできた国民は
直ぐに消費に動くとは考えにくいのです。
仮に1年だけ賃上げがあったとしても
先行きが不安で・・そう簡単に
財布のひもが緩むことはありません・・
2年、3年と賃上げが続けば・・
徐々に効果は期待できますが
岸田内閣の考え方には・・アベノミクスのような
即効性はありません。
バブル崩壊後は、
企業も・・従業員も・・
消費を抑えました。
設備投資よりも、借金返済に
力を入れたのです。
結果として、今は企業も沢山の現預金を
保留することになりました。
結局・・お金は市場に出回らず
預貯金になって行ったのです。
さあ・・困ったのは金融機関です。
お金の融通がなくなり
銀行もお金を預かるばかりで
貸出先が見つかりません・・
金融とは、文字通り
お金の融通の事です。
お金を積極的に使う
経済主体がなくなったのですから、
デフレは一向に解消しません。
お金の量を増やせば経済が復活する・・
と思われたのが
うまく行きませんでした。
アベノミクスでは・・
将来の設備投資に使わないのだったら、
利益は貯金ではなく、配当で
投資家に返すべき！
と考えました。
しかし・・
岸田内閣の場合は、
将来の設備投資に使わないのだったら、
利益は貯金ではなく、賃上げで従業員に
返すべき！・・となります。
なぜなら、
従業員は生産者であると同時に、
消費者でもあるから・・
消費者の給料が上がれば
必ず景気は回復する・・
いわゆる、分配による成長を
目指した・・という事です。
ところが・・この分配の成長には
時間がかかり、解りにくいのです。
岸田政権の「新しい資本主義」は、
アベノミクスに比べて
わかりにくい施策なのです。
賃上げがなぜ？成長につながるのか？
賃上げが即、消費に回る保証は
ないのです。
個人消費を増やすことを狙っている
岸田内閣ですが
そのために賃上げを一番というわけです。
果たして思惑通りにいくのか・・
見守る必要がありますね。
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