薄利多売が続かなくなる理由・・

こんにちは。

桑原通夫です。

 

明日は山の日ですね・・

以東岳山頂で撮影・・

 

値段を下げたらもっと売れて

今よりも儲かるのでは・・

 

薄利多売方式は

誰もが一度は考える販売方式です。

 

ところが、短期間であれば

うまく行くこともあるでしょう・・

 

しかし‥商品とは何もない所から

突然生れ出るわけではありません。

 

お金と時間をかけて・・作る人

つまり、作り手(製造元)がいて

 

それを販売する売り手がいる・・

そこで初めて買い手が出てきます・・

 

造り手と売り手と買い手・・

この3者に利がないと

 

サイクルは回らなくなり、

長続きしません。

 

売り手良し・・買い手良し・・

そして造り手良し・・の

三方良し‥という事です。

 

昔、ダイエーというスーパーが

有りました。

 

もっと前にはヤオハンデパートも

有りました。

 

しかし‥どちらも、今はありません。

ダイエーイオングループ

吸収されてしまいました。

 

ダイエーと言えば一時は

流通業界でトップに上り詰めた

会社です。

 

そのダイエーは、なぜ?
支援を受けなければならないほど
経営を悪化させたのでしょうか?


最大の理由は・・

消費者だけに目を向けた商売

だったからです。

三方良し‥ではなく

いかにして、消費者(主婦層)に

喜んでもらえるか・・

 

あまりにもそこに意識が

集中したからです。

 

主婦の味方‥としてダイエー

徹底して薄利多売方式を

貫いたのです。

 

結果として・・

主婦はヨロ飲んでくれましたが

商品の作り手からは‥

最悪の評価と

なって行ったのです

 

薄利で利益を出すためには・・

ダイエー

大量仕入れを口実に・・徹底して

製造元に圧をかけたのです。

 

結果として・・製造元は

ダイエーとの取引を

拒むようになりました。

 

それまではよい商品を安く‥

と謳っていたダイエーも、

良い品物が入らなくなったのです。

 

すると主婦層でも・・

ダイエーは確かに安いが

欲しいものがない・・

 

という事になり、ダイエー離れが

加速していったのです。

 

結論・・
ダイエーが追求したのは、
買い手良し・・だけでした。

主婦の味方=ダイエー・・という
明確な方針のもと、とにかく、
エブリデーロープライスに

拘りました。

 

ダイエーは、結局
消費者の方しか見ていませんでした。

 

しかし・・製造元にすれば
多くの時間・お金・エネルギーをかけて


生産したものですから

当然、出来るだけ高くで売りたいし、
利益を出したい・・のです。

もし、
どれだけの企業努力をしたとしても

利絵に繋がらないビジネスは

続けられないのです。

主婦の味方:ダイエーは、
結局、生産者を敵に回しました。

やがて、
生産者はダイエーに商品を
卸さなくなりました。

だから、
ダイエーは確かに安いのだけど、
品質の良い商品が並ばなくなりました。

 

味方であった主婦からも・・


ダイエーには何でもあるけれど、
欲しいものは何もない・・

 

と言われるようになったのです。


商売は・・
単に安売りしさえすれば良い、
というものではありません。

とにかく安売りすれば、目の前の
お客さんには喜んでもらえますが

 

長続きしなかったら・・

意味はありません。


大事なのは、安いか・高いかではなく、
適正価格かどうか・・です。

 

価値と価格が妥当か?・・

という事なのです。

 

生産者の努力に見合った価格で

取引されているのか・・

 

消費者が受け取ろうとしている

価値に対して・・
販売価格は妥当であるかどうか?

正当な価格を付けることで
初めて、

 

売り手良し・・買い手良し・・

そして作り手良し・・が


現実のものとなるのです。

結局安売りは・・

誰の得にもならない・・

という事なのです。

 

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